カリブ海にて考え中 Thinking something in Caribbean

豪華客船で起こる色々な事。

国家試験を受かったばかりの10年前の自分に豪華客船で働かないかとLove Letter書いてみた  

 

国家試験合格おめでとう。

 

君は昔から勉強が全然出来なかったのに今回だけは頑張ったね。中学の時テストの成績が全校生徒230人中200位以内にも入れなくて当時の担任から

 

「この子はどう頑張っても公立の高校に行けませんよ。」

 

と三者面談で告げられた時、さすがにうちの母はとてもショックだったらしい。

それでいてなんとか公立高校に受かって報告にいったらあの担任

 

「おめでとう。」

 

なんて涼しい顔でサラッというから、2歩で2個うんこ踏めばいいのにとか思ったよね。

 

はり、きゅうの国家試験に受かった君はいよいよこれから社会に出るわけだが、社会は君が思ってるより悪くない。

自分が社会で居場所を見つけ出して、お給料をもらって食べていけるか君は不安に考えているんだろうがそれは実はそんなに難しい事ではないし、臆する事では無い。

それどころか社会人の人間関係は学生時代のそれと違って、会社でも病院でも基本何かしらの目的を共有しているのでその目的達成のために君の事が役に立つと思うなら、多少変人でも歓迎してくれるからそこは安心してほしい。

 

何も共通の目的など無くても時間を共有できるのが友達、何か共通の目的や目標に向かって一緒にやっていくのが仲間だ。

君は友達を作るのは上手くないにしても、仲間を作るのはそんなに下手じゃないから大丈夫。

 

前置きが長くなってしまったが僕は今豪華客船で世界を旅しながら鍼灸師として働いている。

 

国家試験に受かったばかりの君からしたら

 

冗談言ってんじゃねーぞ、寝言は寝て言えこのタコ助が。

 

って思うかもしれない。でもこれは本当なんだ。

僕は今日本から遠く遠く離れたカリブ海に浮かぶ豪華客船でたった一人の日本人鍼灸師として外国人と一緒に働いている。

そう、たった今君が手に入れたその資格を活かして。

 

日本では”鍼灸師は飽和状態”

とか

”鍼灸師で食っていくのは難しい”

だのとやかく言われているが海外に出ると日本鍼灸というのはそれだけでブランドであり、絶対的な武器になり得るんだ。

 

だからこれからの就職先として病院、接骨院、鍼灸院色々考えてはいるだろうけれども、この文章はその候補の一つとして海外の豪華客船はどうですか?というものだ。

 

 

もちろん危機感という危機感を前世に忘れて来てしまった君にとって、合格発表があってから仕事を探そうと思っていたはずだから今まで就職活動なんて全くしていないはずだ。

 

では今日は豪華客船で鍼灸師として働くという事はどういう事なのか簡単に説明して見ようと思う。

決めるのは君次第、強制はしないから聞くだけ聞いてほしい。

 

 

 

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なぜ豪華客船の仕事が君におすすめなのか?

 

それは端的に言って「誰でもなれる仕事」だからだ。

いきなり身も蓋もない事を言って申し訳ないがこれは事実だ。

君の乏しい想像力で考えたとしてもそれはちょっと違うのではないか。と思うかもしれないが基本豪華客船鍼灸師は資格を持っていて、健康状態が優良な成人男女であれば誰でもなれる。

これはもう5年以上船で働いている僕が言うのだから間違いない。

ただし「誰にでも続けられる仕事」ではないのは確かだ。

この辺りは話始めると少し長くなるからまたあとで詳しく話す事にしよう。

 

例えば君が何か研究がしたいと思っても、学位が必要だから大学教授になる事は今の君には無理だ。

開業しようと思っても1グラム1円以上のお肉を購入対象から外しているような今の経済状況の君には無理だ。

その点豪華客船鍼灸師は準備さえちゃんとすれば半年くらいで大体乗れてしまう。

でも乗ってからはどうなるの?

って君は思うかもしれない。

それは聞かないでほしい。乗ってからなんとかしよう。

実際僕は6年前英語なんてハローとサンキューとコカ・コーラくらいしかほとんど知らずに乗ったが結果こうしてなんとかなっている。

君の強みはなんと言っても生命力がある事だ。

乗って臨床も英語も荒波に揉まれよう。船だけに。

治療に、英語に、人間関係に悩み、そして死にたいという夜を150回くらい超えた辺りから成長が実感できるようになる。

 

だから豪華客船に乗って君が初めてしなければならない事は7ヶ月なんとか生き延びる事だ。

決して夜の甲板に一人で出てはいけない。あそこから海面に出来る泡を眺めているとふと身を投げ出したくなってしまいそうになるから近づかない方が良い。

 

まぁ良い所を言うと色んな国を仕事しながら旅できる。

別にこれに関しては多くを言うまでもない。写真を適当に乗っけておくから参考にしてほしい。

 

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ノルウェーのフィヨルドクルーズにて

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ビートルズ誕生の地、リバプール

 

 

 

あと考え方の視野が広がる。

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豪華客船鍼灸師の仕事について

 

僕の考える船での仕事は、ひとことでいうと「営業」だ。売る商品は自分の技術、スキル。それを磨き上げプレゼンし、良いと思った人に買ってもらう。

普通の営業と違うのは商品開発からブランディング、サービスの提供まで全部自分でやらないといけない事だ。これは聞きようによっては大変に聞こえるかもしれないが、実はすごくラッキーな事でもある。

 

他と比べて自社の製品がどういった面で優れているのか、なぜ他ではなく自社の製品でなくてはいけないのか?

そういった事を一番わかっているのは自分自身のはずだからだ。

 

その辺りに落ちている石ころを売ってこい!と言われてなんとかその石ころに価値をつけて売るということに比べれば100倍くらい楽だと思う。

 

 

 

もし僕の提案を真剣に考えてくれて、例えば半年後を目処に豪華客船に乗る事を考えてくれるなら、今君がやらないといけない事は間違いなく「英語」と「技術」の向上だ。

英語は今の時代フィリピン人とスカイプで話すのはそんなに高くないし、出来たら僕が筑波大の外国語サークルにお邪魔させてもらっていたように、どこか英語で交流できるコミュニティーを見つけて飛び込もう。

技術に関してはとにかく腰痛、坐骨神経痛、首、肩、膝痛など整形外科疾患について、ちゃんと徒手検査などを元にそもそも鍼灸の適応疾患なのかそうじゃないかを見極められるようになり、しっかり治療できるようにしておこう。

 

 

ただ英語に関して言えば豪華客船に乗っているお客さんは基本的に少し余裕がある人が多いし、更にその中で鍼治療を受けようなんていう人はかなり健康意識が高い人が多い。

 

一重まぶたで典型的なアジア人顔をしている君はそれだけでアドバンテージだ。多少英語が下手くそでも多めに見てくれる。

その患者さん達の優しさに甘えながら少しずつ英語を学んでいけばよい。そして自分が大人になった時、自分が生まれ育った環境と大きく違う場所で頑張る誰かを見つけたら、今度は優しく見守り応援する立場になれば良い。

そうやって世界は出来ているのではないかと中年になった僕はそう思う。

世界はバファリンと同じくらい実は優しさで出来てるんじゃないかって。

 

 

 

 

 

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まぁ実際の君、つまり過去の僕は結局地元のクリニックに就職するわけだが、それも悪い選択では無かったと思う。

当時の僕は病院とかクリニックって言うとなんだか聞こえも良いし、待遇も少し他よりも良いからという安直な理由で選んでしまったわけだけれど、どこの接骨院や病院のリハビリ室にも患者さんから

あの先生に診てもらいたい

という人気の先生というのがいるはずだ。

そういった先生たちを見て何故あの先生は人気があるかという事を学んだり、盗んだりできるからだ。

船では

“何となくこの先生に診てもらいたいな”

と思わせる能力というのはすごく大事で、僕は今船で働いている立場からそういう人気のある先生ほど日本で開業せずに、船に乗って世界でどれだけ通用するか挑戦してほしいと思っている。

 

まぁ結局君はクリニックに就職して1年後、臨床という大海原で完全に迷子になってしまったため筑波に渡り、臨床の基礎を学び直すことになるのだがそこでも何一つ無駄な事なんてなかったと思っている。

 

 

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実際この提案を受けてもし万が一船に乗ったとしてもきっと最初の一ヶ月は僕の事を恨むだろう。

 

 

というのも僕は船に乗って最初の数ヶ月間はストレスで常に口内炎とお友達状態だった。これが近所のコンビニのバイトなら辛くてバックレて辞めていたと正直思う。

ただそこはカリブ海だった。パスポートも預けていたし、やるしかなかったからやっただけである。

 

 

 

仕事で疲れ、治療に悩み、クルーバーで慣れないお酒を飲んで、どうも仲良く慣れないインド人と気まずい沈黙を超え、踊り狂って気持ち悪くなって外に出た時君の真上に広がる景色を見てほしい。

 

日本では到底見る事の出来ない、まるで宝石を散りばめたかのような星空が君を待っている。

その星空は君が頑張ってきた事を全部見つめていて、優しく受け入れ、そっと抱きしめるように疲れた心を癒やしてくれる。

 

そんな圧倒的な星空、圧倒的な夕焼け、圧倒的に透明な海、圧倒的な船内のエンターテインメント。それらはそれだけで何かまた明日から頑張ろうと僕らを錯覚させてしまう。でもそんな錯覚の毎日が気づけば自分自身を成長させている。

 

 

だから是非、たった今手に入れたその資格を活かして豪華客船で働いてみるのはいかがだろうか?

 

 

リョウタ@豪華客船鍼灸師 (@muranasyo) | Twitter

 

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悲しいこと

2/8 12:00 Aruba

僕らはその日一日休みだった。

いや、厳密に言えば僕は朝に2人ほど患者さんを治療して、午前11時から終日オフだった。

僕らを乗せた豪華客船はその日カリブ海に浮かぶ、オランダ領の島アルバに朝の8時から夜の11時まで寄港していた。

船乗りにとって夜の街に繰り出せる機会は少ない。

オーバーナイトと呼ばれる一日その港に寄港している日か、今回のように出港時間がとても遅い日くらいしか夜の街に出て、ビールでもひっかけて夜風にあたるという事はできない。

夜の街に繰り出せる機会など1ヶ月に1回あれば良い方だ

 

そんな中僕たちは買い物をして夕方からビーチに向かい、ビールでも飲みながらイーグルビーチと言われるアルバ有数のビーチでカリブ海のサンセットを見る予定だった。

カリブに大体飽きてしまった僕だったがこの日は珍しくほとんど持ち歩くことのない重い一眼レフをカバンに入れ、僕らは12時ごろ船を出発した。

出発して間もなく僕が財布を部屋から持ってくるのを忘れた事に気づき、10分ほどみんなの足を止めてしまった。

船から歩くこと5分、街につくと彼女たちはパーティー用のドレスを買ったり、ZARAで洋服を買ったり、香水、水着を買ったり思い思いにショッピングを楽しんでいた。

 

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僕はここ数年で同僚の付き添いという名目でMACやビクトリアシークレットに何回行っただろうか。大体同僚と出かけるとそういう所に付き合う事になる。

4時間ほど僕らはショッピングを楽しんだ後、昼食を取る間も無くタクシーでビーチに向かった。

 

2/8 16:00

タクシードライバーは親切だった。

カリブのタクシードライバーは島にもよるけれど7割くらいのドライバーがぼったくってくるが、彼は良心的な価格を僕たちに告げ、彼の親切心から人がごった返している所よりも静かで、それでいて低価格でご飯が食べれて、カクテルが楽しめる場所をイーグルビーチの中でも選び、降ろしてくれた。

ただこの時点でクイーン(一緒に出かけた同僚で今回の主人公)の機嫌はよろしくなかった。

どうやらクイーンにとってのビーチは人が少なく、まばゆいほど透き通った海では無く、人でごった返し、DJが大音量でプレイしていて海に入ると1m先も見えないほどの濁った海をビーチと定義しているようだった。

着くやいなや、食べ物をオーダーしたのにも関わらずクイーンはここを早く移動しよう。と言って聞かない。

とりあえず僕らはテーブルに届いたばかりの食べ物をタクシーに持ち込み、クイーンの求めるビーチへ向かった。

 

2/8 17:00

着いた先はまさにクイーンの求めてるビーチそのもので、人で賑い、ゴーグルを付けて海に潜ってみても海水が濁りすぎていて全く何も見えなかった

求めていたビーチにたどり着いたクイーンはご機嫌そうにしていたが、彼女は朝から何も食べていなかったので、とりあえずレストランでフードを頼んでくるといって、シャビちゃん(南アフリカ出身の今回の主要人物)と一緒にレストランへでかけた。

僕らはその間、木陰でビーチチェアに並んで寝そべっていた。僕は寝そべってヤシの木が風に揺れるのを何も考えることもなくただ眺めていた。吹き抜ける風にやさしく撫でられながらゆっくりとした時間を過ごしていた。今考えればこの時間はなんて幸せだったのだろう。

 

2/8 17:30

シャビがなんだか慌てた様子で僕らの元に戻ってきてカバンを漁っている。聞くと

"クイーンの財布を私が預かっていたはずなのに見つからないの。"

それを聞いた僕らもいてもたってもいられなくなり、一緒になってカバンを探したり何度も僕らがチェアを置いている場所からレストランの道を往復したり、財布を探した。

しかし結局見つける事が出来ずにもう一度みんなのカバンを探していると、レストランにシャビを置いたクイーンが戻ってくるやいなや僕らに

"なんでこんな事が起こるの?!彼女はどれだけStupid なの?!

考えられない?!私のお金が取られたらどうしてくれるの?!"

と怒り狂っていた。

シャビが気になったのでレストランへ向かうと1人レストランでポツンと冷めたピザを前に食べることも出来ず泣いていた。

僕は隣に座って誰にでも起こる事だから気にしないでいいよ。

と彼女を慰めていた。

誰にも食べられる事のない焼き立てのピザをシャビの肩越しに見ていた。※あとで他のクルーメンバーが美味しくいただきました。

 

 

2/8 18:00

あと一時間でサンセットという所で怒りの収まらないクイーンがカード会社にカードを止めてもらうために船へ帰ると言い出した。

もちろん僕らはIt will be okayとかThere is nothing to do here, you have to calm down.訳:おちけつ

 

とか言ったり、色々ありとあらゆる手を使って彼女を落ち着けようと試みた。

クイーンは僕らが何か励ましの声や、アドバイスをする度に瞬間湯沸器のように反論し、その反論が一通り終わると憔悴しきったようにうなだれた。

この怒ってはしょげるループを繰り返すのもしんどくなってきた事と、クイーン一人もしくはシャビと二人で帰すわけにいかない事もあり、結局僕らはみんなで帰るという選択肢をとった。

 

 

 

僕はビーチでサンセットを見たいのでここに残ります!\(^q^)

 

 

 

あの時そう言えていたら僕は空気読む日本人を卒業したと言えるのだろうか。

 

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帰り際足早にビーチを去っていく同僚の背中を見ながら必死の想いで取れた写真がこの一枚

 

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2/8 19:00

帰りのタクシーの中の空気はとても重かった。ナメック星に向かう宇宙船の中でトレーニングを積んだ悟空の気持ちがわかった気がした。

車内に広がる冷え切ったピザの匂いが僕らをより一層悲しくさせた。

 

 

船に帰ってきた所でもうとりあえず大丈夫だろうと思い、なかなか言い出しにくい雰囲気であったが、勇気を出し僕はもう少し街をぶらぶらしてから帰る事を告げた。

そして他のスパガールと一緒に夜の街に繰り出した。

 

 

2/8 21:00

その後はスタバでネットしたり、レストランでカラマリフライとビールを飲んだりして、夜の街を楽しんだ。

セルフィーを撮ろうとしているとおじさんがやってきて俺が撮ってあげるよ。と言われ携帯をあずけて写真を撮ってもらうと2ドル請求された。

まぁ、なんだかんだあったがその日の夜は楽しかった。

 

 

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夜の船はかっこいい

 

 

翌日Sea day

次の日シーデイ、シャビは病欠していた。

昨日あれだけの事があったし、彼女は初めての船だし、こんなドラマがあったらそりゃまーショックだよな。とか思いながら自分は淡々と仕事をこなした。

夜最後の患者さんを終えて、遅れてミーティングに向かうとマネージャーが今日の売上が低すぎる事に憤慨し、僕ら一人一人に反省文のようなトレーニングログを書かせた。

そしてミーティングの最後にまるで呼吸するかのような自然な流れで

"シャビは明日帰る事になりました。"

とだけ僕らに告げた。

それを聞いた僕らはもちろんえー?!っとなったが事の詳細を知ってる人もいれば、全く知らない人もいたようだ。

その夜同僚の中でシャビに声をかけるようクイーンに促した子がいたようだが、彼女は頑としてそれを拒んだらしい。

チームの中でもシャビが弱すぎるという意見と、クイーンが言い過ぎたという意見に分かれていた。

シャビはこの日のうちに帰りの飛行機を予約していて、結末から言うと本当に次の日の朝にドミニカから南アフリカに帰ってしまった。

 

2/9 ドミニカ 11:30

クルーの避難訓練中に降りつづいた雨は避難訓練が終了するとすっかり晴れに変わり、太陽はカリブの海を青く照らすと共に綺麗な虹が出ていた。

僕は避難訓練が終わると外に出かけ、刺すような強い日差しを全身に浴びながらもうこの船にシャビはいないのか。

という事を考えていた。

 

 

 

これまでもたくさんの同僚が契約の途中で辞めるのを見てきた。

でも今回のケースは普通と違う。多くの場合、彼らは自分の意思で辞めていく。

カードを落としさえしなければシャビは今でも普通に船で働いていただろう。

 

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もう少し37歳のクイーンが22歳のシャビに対して優しさを持てていたら。

誰にだって失敗はあるのだ。僕だって当日の朝のように財布なんて3回出かけたら1回は忘れるし、無くすことだって何回もあった。

ただ幸運な事に自分の財布だったので自分で感情の処理をすれば良いだけだったのだ。

 

 

 

あの日クイーンの気持ちを抑えるために僕らはクイーンに共感したし、実際一緒に寄り添い帰船した。

 

 

理解とは分かる、分からないの二択しか存在しないのだろうか。

もっとグラデーション的に存在するものではないのだろうか。

理解する方も、される方ももう少し寛大になっても良いのではないのだろうか。

確かにクイーンも可哀想だ、被害者である事に変わりない。

だからこそ僕らは彼女の気持ちを理解しようとしたし、寄り添ったつもりだった。

 

どうせあなた達に私の気持ちなんてわからないという態度では何も解決しない。クイーンはカードを無くしたシャビや僕たちに対して気持ちは全て分からないだろうがこうやって心配し、寄り添ってくれている事にある程度理解をしめすべきではないか。

そう思うのは僕のエゴだろうか。

 

 

 

結局クレジットカードは被害にあっておらず、クイーンの心配は杞憂に終わった。

 

 

 

シャビは僕が英語のリーディングが全く出来ず、船のオンライントレーニングをクリア出来ない時、親身になって親切に教えてくれた。

 

あとから聞いた話では事件当日から翌々日の帰る日の朝まで彼女は精神的ショックからキャビン(自分の部屋)に帰る事が出来ず、医務室で過ごしたそうだ。

シャビの荷物は他の同僚がパッキングした。

 

 

 

誰にもサヨナラを言わないまま帰りの飛行機でシャビは何を思うのだろう。

帰りの飛行機の窓から見える眩いばかりの青いカリブ海を見て何を思うのだろう。

そして帰宅し乱雑にパッキングされたスーツケースを開けてシャビは何を思うのだろう。

自分がとった行動は正しかったのだろうか。もっとあの時クイーンに何を言われようとシャビの立場になって声をあげた方が良かったのだろうか。

 

 

 

そんな色々なモヤモヤを抱えた僕を乗せて、船は何事もなかったかのようにまた次の目的地へ進んでいくのである。

 

リョウタ@豪華客船鍼灸師 (@muranasyo) | Twitter

 

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船上のメリークリスマス

メリークリスマス!

どうもリョウタです。

来月より新しい船への出向が決まり、カリブ海へ行くことになりました。

このブログのタイトルにあるカリブ海へは3回目の契約で行って以来、次が6回目の契約なのですが久しぶりになります。

このブログを開設した時は4回目の契約中、ディズニークルーズでヨーロッパにいた時で、それ以降プライベート含めカリブ海へは一切行っていないので、カリブ海で考え中というこのブログは実はタイトル詐欺です。

一度もカリブ海で記事を書いた事はありません笑

 

しかし今回久々にカリブに戻れる事になりましたので心機一転、もう少し更新頻度もあげていけたらなーと思っておりますので、いつも読んでくださっているみなさん、これからも小指の爪の先程度に気にかけていただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

 

 

 

さて今日はクリスマス・イブということでクリスマスの豪華客船で起こった事件について書いて見ようと思います。

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 スパのみんなと

 

 

 

 

 

 

海外ではシークレットサンタという風習があるのをご存知だろうか?

 

下記のような形で各々のサンタを抽選で決め、クリスマス会を進行して行きます

 

1.まず自分の好きな色や歌手、趣味などをウィッシュリストと呼ばれる紙に書いて、みんなで壁に貼る。

 

2.みんなでクジを引き、誰にプレゼントをあげるか(誰のサンタクロースになるか)を決める。

 

3.クリスマス回当日までに、サンタはプレゼントをあげる人のウィッシュリストを見てプレゼントを検討、購入する

 

4.クリスマス会にてプレゼント交換会が始まる

 

こういった手順でシークレット・サンタは行われる。

 

日本ではあまりこういったクリスマス会に行ったことがないのだがそれは僕が極度の人見知りで子供会や、地域の行事にほとんど参加しなかった事が原因なのかは定かではない。

 

ここにも国民性ならぬ“国籍性”が出ていて、具体的な商品の名前を書かないようにしている人もいれば、中にはこれ以外のモノはいらない!とばかりに具体的な商品名を書く人もいた。

 

僕が当時仲の良かったイギリス出身のサラはこのシークレットサンタについて悩んでいて、ある日こう相談された。

“私はシーラのシークレットサンタなんだけど、彼女のリストにBOSSのBluetoothスピーカー以外はいらないって、はっきり書いてあるわ。200ドルもするものだし、どうしよう…”

確かにシークレットサンタの予算は50ドル前後とみんなで決めていた。

 

しかしフィリピン出身のシーラのウィッシュリストには下の方にはっきりと

“50ドルをでた分の差額は必ずお支払いする。”

とも書いてあった。

僕はサラにシーラはちゃんと支払いしてくれるから問題ない。彼女を信じてお金を建て替えスピーカーを買うべきだよと勧めた。

 

 

 

そしてクリスマス会が差し迫ってきたある日、サラがプレゼントのスピーカーを買うのを同行してほしいというので、僕は一緒に出かける事にした。

カリブ海に浮かぶセイントマーティン島にショッピングセンターがあるのでそこへBOSSのスピーカを探しに行くことにした。

 

余談だがこのセントマーティン島というのは非常に面白い島で、島の北半分はフランス領でフランス語が通じ、下半分はオランダ領でダッチが通じる。

 

カリブ海の小さい島は往々にしてアメリカやヨーロッパ諸国に占領されているのだが、その中でもドミニカやジャマイカのように独立した国もあれば、バルベイドス、ケイマン諸島、このセントマーティンのように今でも占領下の島もある。

こういうのは調べてみても面白そうだ。

 

 

ちなみに余談の余談だがオランダは世界的にネザーランドという名前で認知されている。

まだ船で働き初めて間もない頃、同僚に必死に

「オーランダ!だからオーッラ゛ァンダだよ!」

と出川イングリッシュ並に必死に舌を巻いたりして頑張ってみたが全然伝わらず、その時に学習した。

これは日本が英語圏ではJapanであるのと同じように、オランダにも俗称としてのHolland(発音はホーランドに近い)というものがあって、それがなまってオランダになったとされている。

オランダにしても、ティッシュにしてもこっちが英語だと確信して使っているいわゆる和製英語は時にその単語を知らないよりもタチが悪い。

 

 

セイントマーティンに話を戻すと、世界一危ないビーチとして有名なマホビーチがあるものセイントマーティンだ

 

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 マホビーチにて

 

 

そして僕達はセントマーティンのショッピングセンターに向かい、幸いそこに探していたBOSSのスピーカーがあった。

クリスマス会の日も迫っていたし、サラは当然買うものだろうと僕は思っていたらそこでもお金を返してもらえるかわからないという理由で買うのをグズっていた。

そこに当事者のシーラがたまたまそのお店に入店してきたのが見えた。

僕はグズっているサラを見て

“もうそんなに気になるならシーラに直接聞いたらいいよ。きっと彼女も悪い気はしないと思う。”

とサラに言った。

しかしこの助言が後々最悪の結果を生むことになろうとはこの時全く予想もしていなかった。

サラはシーラに直接、スピーカーは買ってもいいけど差額の150ドルに関しては返してもらえるの?と正直に尋ねた。

それに対してシーラは気を悪くすることなく

 

“もちろん。仲間を裏切るわけ無いわ”

 

と笑顔で答えた。

しかしその返答を聞いても購入を決めかねているサラにシーラはだんだん苛立っていき

 

“もう私のことが信じられないのなら、何も買わなくていい。仲間にも信じてもらえないし、シークレットサンタはバラされるし、最悪の気分だわ。”

 

とシーラは怒り始めた。サラも

 

“私はあなたと違ってマッサージセラピストじゃないから、そんなにお給料をもらっていない。それにシークレットサンタは通常こういうものじゃなくて、相手から何をもらっても喜ぶもの。そもそもこんな具体的に高価な商品をあげてる時点でおかしいわ!”

 

と言って怒り出してしまった。

あわあわと狼狽している僕を尻目に、お互いはそこからさらにヒートアップし、ショッピングモール内で壮絶な罵り合いが始まった。

 

結局その場を何とかおさまったのだが、その後サラと二人で入ったレストランでも彼女の怒りは収まらず

“イギリスではこんな事ありえない。愛が足りない”

“私はフェイシャリスト(美容)だから彼女よりお給料安いのよ!”

とか、挙句の果て

“リョウタに相談するんじゃなかった”

とかまで言われ

僕はこのまま何ともなかったかのように二人にいざこざからファーアウェイしようと思っていたのだが、どうもそうはいかない事に気づき始め結局僕は問題を解決するため、サラにシークレット・サンタの交換を提案した。

 

“僕がシーラのシークレット・サンタになるから君は僕が渡す予定だったプレゼントを渡せば良いよ”

 

とつげた後も、サラは僕にBOSSのスピーカーを買うことはシーラの今後の人生にとって良くない的な事を言ってきたが、僕はそれを華麗にスルーしスピーカーを購入した。

 

 

女性が30人揃えばそれだけでもその組織運営を円滑に行うのは大変だと思うが、国籍が違えばその複雑さは難解を極める。

当時のスパの勢力図はフィリピーナと南アフリカ勢が10人ずつくらいで大半を占めていて、第三勢力としてジャマイカを始めとするカリブ海出身のメンバーで構成されていた(もちろん日本人は僕一人)

 

サラはイギリス人だったがこの事件でフィリピーナ勢力との溝を深め、南アフリカ勢に加担していた。

どちらにつくでもない優柔不断な僕はとりあえず平和なエストニア人と仲良くしていた。

 

 

 

結果としてクリスマス会当日までシーラの機嫌が回復する事はなく、彼女はクリスマス会をボイコットした。

僕が買ったボスのBOSSのスピーカーはクリスマス会当日誰にももらわれる事なく、キレイに包装されたまま寂しげにぽつんと最後までみんなの輪の中心に残っていた。

 

事情を知っている大多数のスパメンバーが固唾を飲んで、真ん中に残ったプレゼントを見守っている中、僕はなんとも言えない居心地の悪さと

外人が空気を読んでいるぞ!

と変に意外な所に関心していた。

しかしその沈黙を切り裂くようにそんないざこざが起きているとは知らない第三勢力のジャマイカ人が能天気に

“これ誰のプレゼント?!まだ残ってるじゃん!私もらっちゃおうかなー!ガハハ”

と言って、ちびまる子ちゃんの山田ばりの能天気さで僕の傷口に塩をぶっかけてくる。

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結局セルビア人のマネージャーがみんなに見つめられるプレゼントをそっと別室に移動させ、クリスマス会はお開きとなった。

 

後日談としては、サラと親しかった僕はフィリピーナコミュニティから敵とみなされ、和解してシーラがこのスピーカーを受け取るまでの数週間、総スカンをくらってしまった。

 

 

 

 

 

確かにフィリピン人は少しお金にルーズな所もある。

僕自身の経験としても貸したお金が返ってこないという事はたくさんあった。

それを心配したサラの気持ちのわからなくはない。

 

そしてサラの母国イギリスではきっとシークレット・サンタとは具体的な商品名をあげたプレゼント交換をする場所では無く、何か相手の事を想ったりして、気の利いていたりサプライズでネタ的なものを渡して盛り上る会なのだろう。

 

わからなくはない。

 

シーラとしてもBOSSのスピーカーが本当に欲しかったのだろうし、シークレット・サンタをバラされた上に信頼もしてもらえないというのは悲しかっただろう。

 

わからなくはない。

 

 

 

スタンスのとり方の悪さ、国籍文化の違い、価値観の違いの認識への軽視から自分で招いた結果とはいえ、ここまで複雑にもつれるとは思わなかったので、この事はシークレット・サンタ事件として今でもスパガールと付き合う時の自分への教訓としている。

 

 

 

 

 

 

 

ということで今年最後のブログはこんな感じで閉めようと思います。

こんなブログや僕を応援してくれるみなさん、いつもありがとうございます。

そして来年もゆるーく、書きたい事を思いついた時に書くという強い決心を持ってやっていきますので変わらずよろしくお願いします。良いお年を!

 

 

 

 

 

より詳しく豪華客船の仕事について知りたい方はこちらをぜひどうぞ

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医療面接にも恋愛にも使える最強のバイスティックの7原則とは

どうもリョウタです。

今ヴィパッサナー瞑想で知り合った方のご厚意でベトナムに来ています。

ここでは家、食事をお世話してもらう代わりに日本語学校で、これから日本で就労する予定のベトナム人学生に日本語を教えたり、自分の経験を話させていただいてます。

僕自身が経験した豪華客船で働くことと、ベトナム人学生がこれから経験する日本で働く事、この2つには異文化に飛び込んでアウェーでの生活をしいられるという面で共通点があります。

またベトナム人学生が日本語という他言語を学ぶ事の大変さは、自分も英語を学ぶ大変さを実感したので、ある程度共感出来る面があります。

学生さん達のキラキラした目をみていると、豪華客船に乗る前の自分に戻ったような感情が思い起こされ、新鮮で非常にワクワクした気持ちを経験させてもらっています。

 

 

 

さて僕は鍼灸師としてだけではなく、ケアマネジャーとして働いていた時期がありました。

 

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ケアマネという仕事は会話だけで患者(利用者)さんとの信頼関係を構築していかなければなりません。

例えば鍼灸師であれば患者さんは明確な訴えを持ってやってきます。

 

どこかが痛い

 

お腹の調子が悪い

 

気分が優れない等

 

鍼灸治療を通じて患者さんの訴えを改善する事が当面の目標としてはっきり存在しますし、それを改善していく事で関係性の構築も難しくはないです。

 

しかしそれとは一方、ケアマネという仕事は時にその訴えをまだ訴えてない人の所に押しかけ、その人の訴え、望む生活を探り出していき、それへ向けて援助していく事が仕事となります。

 

当たり前ですが鍼灸師の場合、初診の患者さんが何の症状も無く治療に来るという事はほとんどありません。(たまにメンテナンスや興味本位という方がいますが)

 

 

利用者さんが望む生活というものを探っていくために信頼関係の構築が必要になってきます。

 

“リハビリを頑張って体力をつけたいと思っている人”

 

“家族と一緒に暮らしたい人”

 

“逆に世話になりたくない人”

 

みなさん多種多様な望む生活を聞き出していくためには信頼関係無くして実行はできません。

信頼関係無くして僕のようないきなり会った若い男性ケアマネに、誰も家庭の収入状況など話したがらないのです。

 

前置きが長くなりましたが、信頼関係の構築が大半といったケアマネのような対人援助職でマニュアル、ガイドラインとされているものが存在し、それが今回ご紹介するバイスティックの7原則となります。

 

 

 

“バイステックの7原則

ケースワークの原則として「バイステックの7原則」がある。バイステックの7原則とは、アメリカのケースワーカーで社会福祉学者のフェリックス・P・バイステック(Felix P.Biestek)が1957年に著書『ケースワークの原則』で記したケースワークの原則である。バイステックの7原則は、現在においてケースワークの基本的な作法として認識されている。“

Wikipediaより

 

 

 

 

 

鍼灸師は治療に関する多くを学校で習いますが、患者さんとの信頼関係の構築という面では学校で詳しく習う事はあまり無いように思います。

就職先の接骨院や、鍼灸院、病院でのやり方に沿っていくという事が多いのです。

 

 

今回ケアマネを始めとする対人援助職の基本であるバイスティックの7原則を鍼灸師、医療従事者用に解釈して書いてみました。

これに基づいて行動していれば患者さんだけではなく、あなたの近しい人との信頼関係構築へ役立つものなので、是非今後の臨床、生活に利用してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 1)個別化の法則(患者を個人として捉える)

 

どれだけ似たような症状であっても、同じ症例は存在しない。

例えば同じ腰痛、同じような痛みとはいえ、同じような治療に画一化してしまうと、治りが悪くなってしまう事がある。

その人の生活習慣や、社会歴から痛みや病気の原因を個別に見出すことが重要である。

 

 

 

 

 2)意図的な感情表出の原則(患者さんの感情表現を大事にする)

 

痛みや病気をどう受容、認識しているか、例えば

「この痛みは筋肉からきてると思いますか?」

とか

「痛み始めてから今までで痛みは増悪していますか?よくなっていますか?」

等聞くことで、自分の病識を自己把握、またはその時の感情を患者さんに露出させる。

当の本人が

「これくらいの痛みはある程度しょうがない。」

と思っているのか、

「なんでこんな目に自分が合わなければならない」

と思っているのかは客観的な痛みの度合い等では判定できない。

確認する。人が何か訴える時、それに伴った感情がある事を忘れてはならない。

 

 

 

 

 3)制御された情緒関与の原則(臨床では自分の感情を客観的に、冷静に判断する)

 

患者さんが病気にいたるまでの過程、現在の状況に同情したくなっても、常に治療者として患者さんに適切な距離を保ち治療にあたっていく。

過度な感情移入は時に治療の妨げになる事がある。

 

 

 

 

 4)受容の原則(受け止める)

 

ただわけもなく受け入れるのでは無く、受容は宗教、歴史、個性、生き方を理解しようとすることで生まれる。

その理解からその患者さんを拒否することなく、なぜそのような生活習慣を送るのかを考え、「理解」することで初めて受容するという事に繋がる。

 

 

 

 

 

5)非審判的態度の原則(患者さんを非難しない)

 

こうするべき。こうしなくてはいけない。で患者さんを締め付けていないか。

 

非審判的態度の原則が守られない=患者さんは自分の思考や価値判断基準を否定されたことになる。

 

否定されてなお患者さんは、治療者のことを信頼し続けていられるだろうか。

みずからの生活習慣がその人の痛みや病気を招いているケース(糖尿病等)に臨床では多々遭遇するが、まずそのような悪習に患者さん自身が気づき、患者さんみずからの決定によって変えていけるような治療、関係性を促していかないといけない。

 

 

 

 

 

 

6)自己決定の原則(患者さんの自己決定を促して尊重する)

 

臨床の現場での主体は患者さんであり、最終決定をするのは患者さん自身であるという事。

治療を受けるメリット、受けないままこのまま進んだ場合のデメリット等を提示、自己決定の条件整備をした後、それを促し尊重する。患者さん自身が自分で良くなっていけるというエンパワメントを引き出せ、運動療法や生活習慣を見直す気づきに繋がる。

 

 

 

 

 

7)秘密保持の原則(秘密を保持する)

 

プライバシーが守られているか、臨床で得られた個人情報は他に、それがもし家族とはいえ決して漏らしてはならない。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

僕が今回ベトナムでお世話になっている人と出会った瞑想がこちら↓

muranak.hatenablog.com

宗教感がまったく無く、指導もかなりしっかりしてくれるので瞑想経験の全く無い人におすすめの修行場です

日本人男性が外国人女性と付き合う時に気をつけた方が良いこと

どうも、リョウタです。

 

豪華客船での閉鎖された人間関係での生活は学校みたいで、海外ドラマ“ゴシップガール”並に色んな事が起こります。

きっと矢口真里さんに起こった様な悲劇は船では日常茶飯事で起こっています。

 

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 ※豪華客船のスパメンバーと

 

個人的にはそんな学校生活のような豪華客船での暮らしは学生時代、陰キャラを極めていた自分にとっては当時のトラウマを払拭する絶好のチャンスでもあります。

特に僕が中学時代の陰キャラさは凄惨を極め、帰宅部だった自分はやることが無いのに体力だけが有り余り、夏の甲子園大会、TVで松坂選手があれだけ頑張っているのを見ていて僕は感化されました。

そこで自分もタオル片手に松坂選手と同じ投球数分シャドーピッチングをした結果、伝説のPL学園戦では誰にも見守られない真夏の自宅のリビングで松坂選手以上に肩を痛めてしまったという逸話を残しています。(高校では素直に野球部に所属しました)

 

中学時代はそんな僕でしたが、船で働いていると幸運にも女の子と良い感じになる事も無い訳は無いわけです。

 

 

これからのお話しは日本に来ている外国人の女の子には少し当てはまらないかもしれません。

というのは彼女達は基本的に日本の事を少なからず好きか、興味があるだろうし、文化等も吸収しようという努力がベースにあるため、少し話しは変わってくるのかなーと思います。

 

船にいる外国人女性の中には日本?日本ってどこだっけ?北京って日本?

とか言ってくる子も普通にいますので。

 

 

今回はそんな僕が船で外国人女性と過ごした経験から、日本人の女の子との違い、注意点についてまとめてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 距離が近いので勘違いしてしまいがち

基本的に日本では異性の友達にハグしようとするとキモがられるか、

「無理。」

と断られてしまうが、外国人の女の子はとても距離が近い。

普通に友達同士であっても、ハグ、ほっぺにキスは当たり前。

ミーティング中に、もたれかかってきたり腕を組まれたりは日常茶飯事である。

日本人ならこんな事されると自分の事が好きなのかなあー

と勘違いして脳内お花畑状態に陥ってしまうが、気をつけた方が良い。

 

彼女達は特に相手の男性の事を“異性として微塵に意識していなくても”、こういう事が出来てしまう。

 

よって調子に乗って告白したりしても当然フラれるし、セクシャルな方にスキンシップがエスカレートしていくともちろん怒られる。

ちなみに多くの船では多種多様な国籍、文化のクルーメンバーが働いている事から、特にセクシャルハラスメント防止トレーニングに時間を割いたりして会社は気を配っている。

度を超えると階級に関わらず失職する事すらある。

 

 

 

 

 

  • 付き合うという明確な線引きが無いことが多いので、良い感じになっても同時並行で色んな男の子とデートしがち

 

これはイギリス人の女の子との話しだが、バーでいい感じになり、パーティーにも行き、一緒にキャビン(部屋)で夜を明かして良い感じかなーなんて思っていたら翌日、船がポートに付いた時

「今日はダンサーの○○君と外に出かける予定なのごめんねー」

と言って二人で出ていき、それ以降もよくわからない関係が続いたという話。

 

日本では一般的に

LINEやメールでやり取り始まる

気が合えば実際合ってみる

数回デートする

どちらか(主に男性)が告白する

OKもらって、関係が始まる

 

 

 

という流れが一般的だと思うのだが、外国の女の子はまず最初のデートをしてみて、そこで相手が自分に合っているかを計っているので、基本的によっぽど相手の事を嫌っていない限りファーストデートには行くように思える。

 

 

そして告白という文化の無い国では付き合っているのか、というその辺りが曖昧になりがちで、何度もデートを重ねた結果

「付き合ってるんだよね?」

みたいな感じでお互い確認する事により、正式に関係始まる事が多い。

 

 

 

 

 

 

  • 基本的に奢られるのは嫌がりがち

 

これはオーストラリアの子と出かけた時の話しだが、レストランでご飯を食べ終わって会計をしようとした際、いつも仕事のサポートとかその子にお世話になっていたので

「今日は俺が奢るよ。」

と言うと

「いやいや、そんなのいいから。」

と言うので

なんだオーストラリアの女の子も何回か出す素振りを見せてくれるのか

とか思っていたら次第に

「いや、本当にいいから!」

とヒートアップしていき、結果自分がダチョウ倶楽部のように、どうぞどうぞと折れないといけない事があった。

どうやら向こうの文化ではお互い対等の立場でいたい。言いたい事もはっきり言うために、夫婦であっても金銭的にお互い自立している事もあるようだ。

 

 

 

  • 関係性を隠したがると怒りがち

これは中国人の女の子との話しで、同じ部署のみんなでカラオケパーティーをした際、夜も更けてきたので僕はキャビンに帰ろうと思った。

ただでさえゴシップが飛び交う豪華客船の中で、同じ部署で付き合っている事がバレると働きにくそうだなと思い。

「先に部屋に帰ってるから10分くらいしてから来て。」

と彼女に告げ、僕はパーティーをあとに、

そして10分後、彼女が部屋に来るとものすごく不機嫌な様子

もちろんこの事が彼女を不機嫌にさせる要因の一つであった事は薄々感づいていたが、あまりに口も聞いてくれないような状態だったので、自分がカラオケで歌った”Hey Jude”が重度の音痴だったのかな、とか色々考えさせられる程だった。

 

これに関しては自分が悪いので文化の違いというか、そもそも言い訳のしようがないが、その後結果的に関係性を回復する事が出来ず、女性ばかりの部署で仲間との信頼が厚かった彼女を傷つけた自分は

 同部署から総スカンをくらうという最悪の結果になってしまう。

 

 

流石にこのときは仕事をやめようかと思った。

そういう感情は時折やってきてそれの対処法はこちら↓

muranak.hatenablog.com

 

確かに中国一人っ子政策のど真ん中で両親の溺愛の中生まれ、それに加え男性が多い社会の中で育った彼女にとって、この出来事はきっと大きく彼女のプライドを傷つけたのであろうが、まさか関係を修復出来ない事態にまで至るとは想定外だったし、

「血の川ができようとも2人目は産ませない。」

と中国一人っ子政策に舵を切った中国共産党をこんな形で恨む事になるとは思いしなかった。

 

 

 

  • 相手の実家に行くと結構カルチャーショック受けがち

 

これは当時お付き合いしていたバリに住む彼女の家を訪れた時だが、バリ島に着き空港から、彼女の家まで友達の車で向かう事2時間半

 

まず最初に驚いたのがこの村

 

 

「電気通ってませんけどー!」

 

 

という事。

まぁいい、電気くらいなくてもモバイルバッテリーだって持ってきたし、明日はクタの方まで行く予定なのでなんとかなる。

 

お世話になるのでお母さんに挨拶しようとこんにちはー

と向かうと今度は…

 

 

「にわとりしめてますけどー!!」

 

 

彼女のお母さんとの初対面がにわとりしめてるって、ディープインパクト。

これが私にくれる最後の衝撃か。

こういう命の犠牲の上に自分達は生かされているんだなーと食物連鎖について思いを馳せながら、今度は部屋へ案内されると

 

 

「天井にヤモリ這ってるんですけどー!」

 

 

まぁ、いい。

別に毒ヤモリとか聞いた事ないし、寝てる間に顔を這われるくらい何ともないと思い、荷物を降ろしてお風呂へ案内される。

そこに置いてあったのは日本でもよく見るドラム缶

んー、これはドラム缶orバスタブ?

五右衛門風呂って日本の文化じゃなかったの?

とか思いながら

 

でも五右衛門風呂とか実際入る機会無いし良いかーとか思っていたら、彼女から

 

 

 

 

今水道止まってるからかけ湯するように使ってね。

 

 

 

 

「この村ライフライン全て止まってるんですけど。」

 

 

 

そして更にその後発覚した事実。

 

  • お父さんはこの村と空港のあるテンパサールを結ぶ、村で唯一の公共バスの運転手だが近所の友人と花札に興じ、働いてる様子が無い。

 

  • 電気も水道も通っていないが、彼女は日産JUKEに乗っている。

 

  •  翌日朝起きたら僕のクロックスが野犬に噛みちぎられていた。

 

 

というウルルン滞在記顔負けの経験となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

どの国出身でも、文化の違いがあっても基本的にリスペクトを持って接する事ができれば大きなトラブルになる事は少ないとは思いますが、ケアマネ時代に教わった事の一つに

「どんな問題行動のある人でも社会歴(どんな人生を歩んできたか)に必ず答えはある。」

という教えがあり、例えばゴミ屋敷に住む人は基本的に心の寂しさをモノで満たしたい人が多いし、暴力をふるう人は実は怖がりの人が多い。

 

不快になる行動や、言動を言われても何故その人がその行動や、言動をとるに至ったかに思いを巡らせ、色んな違いがある事を逆に楽しめるような気持ちで臨めば、きっと楽しい異文化交流ができると思います。

 

 最近はnoteで書いています! 良かったらこちらもどうぞ。

note.mu

 

 

もっと豪華客船での仕事について知りたい方はこちらへどうぞ

https://www.amazon.co.jp/dp/B076D5ZWPH/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1507859998&sr=1-1&keywords=豪華客船

バケーションの過ごし方①ミャンマーで瞑想してみる

 

どうもリョウタです。

人間というものは不思議なもので、ずっと仕事してると休み欲しー!ってなるんですが、ずっと休んでいると、なんか仕事しなきゃ!ってなってきます。

 

バケーションも2週間が過ぎ僕は今、舞鶴から小樽へとフェリーで向かっています。

 

 

さて、船の生活というのは実はなかなかストレス満載で、そのストレスをどうマネジメントして仕事のパフォーマンスを上げていくかという事が非常に重要になってきます。

 

お客さんは仕事をすでにリタイアした人、忙しい中なんとか休みを取って乗船してきた人。様々ですがみんな基本的には長期の休み、そして豪華客船に乗船するということでハッピーな気持ちで乗り込んできます。

 

そんな中、自分の気持ちが沈んでいたり、疲れているとお客さんのハッピーな波動と自分の波動がシンクロせず、適切な治療をしても治らない事がよくあります。

 

7ヶ月の契約期間中、体調を崩すことなく、そして高いモチベーションを常に保ちつづける事。これは治療技術、セミナーでお客さんを取り込む表現力と同レベルと言って良いくらい豪華客船鍼灸師にとって大切な能力です。

 

そしてもし良い精神状態を保つ裏技を身に着ける事が出来たなら、それは仕事だけじゃなく人生においても宝になると思い、ミャンマーへ渡って、僧院で1ヶ月瞑想の修行を積みました。

それがどの程度関係しているかは定かではありませんが、このコントラクトでは平均してずっと予約が埋まっている状況の上、1月にはMOMENT THAT MATTERと言うクルーに送られる賞をキャプテンから受賞したり、平均して高いパフォーマンスの治療が出来たと感じています。

 

今さらなのですが、少し前にミャンマーの僧院に瞑想の修行に行って感じた事をメモを頼りに、思い出しながら書いてまとめましたので、良かったら御覧ください。

 

 

目次 

 

 

 

———以下本文———

 

始まり 

 

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僕がヤンゴンについたのは2016年年末。

北海道で友達に会い、その北海道で泊まったホテルでたまたま一緒になったスウェーデン出身のカップルとロビーで意気投合し、4人で札幌で一緒に夕食をとり、その後ミャンマーに行く予定だった。

 

しかし新千歳から出発する直前にオンラインで申請していたミャンマーへ入国するためのビザが下りていない事に気づき、ミャンマー政府からビザがおりるまでの時間タイを経由し、結局タイで数日時間をつぶしてからミャンマーのヤンゴンに到着した。

 

早速ヤンゴンの空港で現地の通貨ミャンマーチャットに幾らか換金。ミャンマーは東南アジアで最も貧しい国と言われていて、あまりクレジットカードを切りたく無いなと思っていた。

とりあえず1ヶ月は滞在するしUS100ドル(1万円相当)くらいは使うだろうと思って、換金すると財布がどえらいことになった。

 

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これはインドネシアルピアと似ている。ちなみにインドネシアは近々通貨の切り上げを行うそう。

空港を出ると大勢のタクシードライバーが空港からヤンゴン中心部行きのお客を狙って、声をかけてくる。

僕はあらかじめネットで調べていた適正価格に近い言い値で行ってくれるドライバーを探したが、みなそれより3,4割高い値段でふっかけてくる。

 

しょうがないので空港ロビーに戻り、割とまともそう空港内のタクシー運営会社のデスクに行き、ヤンゴン中心部までの価格を尋ねると驚いた事に外にいた流しのタクシードライバーより高い価格を提示された。(笑)

 

しょうがないので外に戻って英語が少しわかりそうなドライバーを選び(ミャンマーはインドにも近いので、みんな英語をもっと話せるのかと思っていたらタイより通じなかった)まずヤンゴンにある瞑想修行を行なっている寺院「チャンミメディテーションセンター」(行き方等はこちらのブログを参考https://life-traveller.com/meditation-in-yangon)を目指した。

 

チャンミメディテーションセンターは空港とヤンゴン中心部の中間にあり、ヤンゴン中心部のホテルに行って、またセンターに戻るのは二度手間になるので、ホテルに着く前にセンターで修行の受付をしておきたかった。

 

そしてグーグルマップでドライバーに位置を伝え、向かうがいっこうに着かない。

そして30分でいけるところを通行人に道を聞いたりしながら、1時間かけてようやくたどり着いたのち、発展途上国タクシードライバーがよく展開する謎の理論

「迷って時間かかったから余分にお金払え。」

という文句が始まった。

 

いったいどういう風に考えたらそんな理論が展開できるのか毎回疑問に思うけれど、とりあえず僕はそれを丁寧にお断りし、事前に折り合った金額7,000チャット(約600円)を支払い瞑想センターの受付へ迎かった。

 

そこにはピンクの袈裟を着た、独特の話すリズムを持った高齢の尼さんがいて対応してくれた。

その尼さんは僕が何か言葉を発する度に、それをゆっくり咀嚼するように噛み締め、ニコッとしてから言葉を返す独特の間がある方だった。

僕は最初あまりにその人がこちらが投げかけた言葉に対するアンサーが遅いので、彼女が英語を話せないと思った程だった。

こちらが言葉を発する度に、まるでビルの3階からスーパーボールを落として手元に跳ね返ってくるまでを待つような、そんな独特な間の会話を強いられた。

服装に関して上はシャツ、下はロンジーと言われる長いスカートをはく地元スタイルで来いと言われ、明日までに揃えておくようにと言われた。

 

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 ー現地スタイルー

 

翌日現地の衣装を購入、着用した状態であらためてそのセンターを訪問し、尼さんにどれくらい滞在するつもりなのか。ここの事はどうやって知ったのか。日本語の通訳が必要なのか。色々聞かれた。

そしてその後に僕の指導に当たってくれるマスター(指導者のお坊さん)が現れまたいくつか質問された。そして結果修行する事を許され、今度は荷物を預ける事に。

カメラや携帯、タブレット等の電子機器を預け、そして財布の中身まで調べられ、いよいよ居室に移動する。

この居室へ移動中に日本人女子大生二人に出会った。二人は世界一周旅行の途中で、ミャンマーの後もまだまだ色んな国を旅されたようだ。

 

 

 

修行にかかる金額

お布施としてまず13,000チャット(千円程度)の支払いを求められる。それ以外は特に滞在が終わってからも寄付を強制されるような事はなかった。修行する期間に関わらず最低必要なのは13,000チャットのみだと思う。

 

 

瞑想修行の内容

まず初日瞑想、歩行瞑想に関するビデオを見る。

これらのビデオは全て英語なので英語がある程度分かる人でないと厳しいかもしれない。

ただ普段は日本人のボランティアの人が常駐しているそうで、僕が行った時はたまたまその人が日本へ帰国中だったようだ。

そしてここの瞑想センターで一番特徴的なのは生活すべてが瞑想になるという事だ。

これは日本ではラベリングと言われている手法で、例えば歩行瞑想の場合、脚を上げます、脚を上げます、脚を下ろします、下ろしますなどと心でしっかり感じて動いていくもので、肘の曲げ伸ばしから、首の回旋、視線の移動1つまで自分の行動を心の中で、実況中継していくがごとく、行動を行う際に感覚(気づき)を介入させていく。

 

僕は何度も食事中、マスターに

「お前は食べるのが早い、リンゴに手を伸ばす手から、咀嚼する一嚙みまで全てそれを感じ、気づきなさい。」

と注意された。

食事だと例えば、スプーンを取ります、スプーンでジャガイモをすくいます、ジャガイモを口に運びます。といったふうに心で常に実況中継しているように動作をこなしていく。

後ろで音がしてもすぐ振り向くのではなく、音がした(認識の気づき)、体を後ろに振り返りたい(衝動への客観的な気づき)、振りかえって何が起きたか見る(行動)。

といった具合に、全ての日常生活の動作をあえてスローモーションにすることで、動作を行う前の感情、動作を行っている時の体感、そこにある感覚を気づく事が大事になってくる。

居室にいる時間以外(本当は居室にいる時間もゆっくり動かなければならない)はすべてゆっくり動き、それを感じなければならない。

これにより自分の感情を客観的に見る力が養われ、また過去、未来に関する思考を止める事が可能になり今という時間に集中する力が増大する心の鍛錬だそう。

 

日本の瞑想施設と同じで修行中、他のヨギ(瞑想修行者)との会話が一切禁止、電子機器類の使用はもちろん、極力読み書きもしないようにと事前に注意を受ける。

しかしおしゃべり禁止等は瞑想に参加している人のストイック度によって違うので、先に書いた女子大生の子達のように普通に話してる人もいる。

 

 

 

修行中の食事

チャンミメディテーションセンターの修行はとても食事がおいしい事で有名で、東南アジア系のごはんが苦手な人でも食べられる内容となっている。

毎回食べきれない量と種類のおかずが出てきて、ビーガン、ベジタリアンフードと選べ、至れり尽くせりだ。多分僕はこの瞑想センターに来てから体重が増えた。慣れない土地で食事の心配が強い人はこちらのセンターがおすすめ。

 

 

 

住居環境

部屋はよほど修行者が多くない限り、一人部屋が割り与えられると思う。

男子の部屋は合計5,6部屋あり人数が多いともしかしたら共同部屋になるのかもしれない。ベッドはマットレス部分が畳になっており、結構固い。

あとこれはチャンミセンター全体に言える事だけれど、センターが空港とヤンゴンのシティセンターを結ぶ幹線道路沿いの住宅街にあるので、結構うるさい。

ミャンマーは70パーセント程度が仏教徒らしいのに、みんなやたらクラクションを鳴らす。また生活音もうるさく、隣の家がカラオケを楽しんでたり、イベントなのか近くのホテルがクラブミュージックを遅くまで流してたり、環境に関して人によっては集中することが難しいという事もあり得るくらい騒音はひどく、ロケーションは修行に向いているとは言い難い。

 

 

 

猫とアイスクリーム

ここでは猫を見る事もアイスクリームを食べることも修行になる。

先にも述べたようにここでの修行は生活すべてが修行になる。

歩くことも、ごはんを食べることも、視線を動かす事一つとってもそれに気づかなければならない修行である。

センター内にはたくさんの猫がいる。

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猫好きの自分としてはその事自体はありがたいのだけれど、その猫達を見ようと視線を動かす事、また視線を動かしたいと思う事もラベリングが必要になってくる。

“私は猫をみたいと思っている”

“猫が視線の右側にいる”

“猫の方を見る”

“猫かわいいなー”

“猫触りたい”

“腕動かす”

“猫早足で去っていく

”悲しい“

といった具合にラベリングしている間に猫は大体逃げていく。

結局修行中に猫に触れたのは数回だった。

また食後になぜか決まってアイスクリームが出てくるのだけれど、なにせ先に言ったラベリングにより早く手を動かすことを禁じられているので、ゆっくり食べている間に溶けてなくなる事も多々あった。

 

 

 

総評

総合すると瞑想は非常に為になった。歩行瞑想、日常瞑想は初めてだったので、何も目を閉じて座禅を組むだけが瞑想じゃないんだなーと勉強になったし、集中力の向上をすごく感じた。

今回始めて行った歩行瞑想、ラベリング(心の実況中継)に代表される生活全てが瞑想になるといったものも、コンセプトとしては結局

ThinkとFeelは共存出来ない。

という事に全てはあてはまっているんだと思う。

考える事を止めようと思う事。これがすでに矛盾してすでに思考してしまっている。

だから考えるんじゃなくて感じようよ。って事。

もっとブルース・リー的に生きようよって事。

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詳しくまとめた記事はこちら↓

 

muranak.hatenablog.com

全体的にきびしくもなく、ゆるい雰囲気だけれど、いかんせん環境が残念で、うるさい上に空気もきたないので本格的に瞑想したい人には少しガッカリするかもしれない。ただ食事がおいしい事や、ヤンゴン中心部にある事からプチ修行したい人にはかなりオススメできる。

 

 

 

 

———————

 

 

 

カーネギーの言う所の潜在意識の重要性

 

“潜在意識は私たちがインプット (入力 )する思考を 、極めて事務的に処理していく。したがって潜在意識は 、恐怖に基づく思考も 、勇気や信念に基づく思考も同じように現実に変えてしまうのだ 。これは原子力がプラスに使われれば産業を繁栄させるけれども 、悪用すれば文明を破綻に導くことができるのと同じ理屈である。”

 

その潜在意識を変化させるためには、瞑想というのは一つの手段として有効だと思います。

何か自分の可能性を広げてみたい人や、大きく変化してみたい人は下手な自己啓発セミナーなんかよりも瞑想の方が実践的でよっぽど効果があります。

 

僕自身、仕事のパフォーマンスや、自分らしく過ごせた前コントラクトを通じて、ミャンマーでの瞑想によってストレスマネジメントが上手くなったと感じています。

 

 

 

次回はミャンマーにあるパオ瞑想センター (分院モービー僧院)を紹介します。

ダイヤモンド・プリンセスの契約を終えて

 どうもリョウタです。

 

8ヶ月弱のダイヤモンド・プリンセスの契約を先週終えました。

僕は関西に住んでいるんですが、帰ってきてのんびりしている所にいきなり地震がやってきて、阪神淡路大震災、東日本大震災(この時つくばにいました)、そして今回の地震。

もちろん前2つの地震に比べれば今回の地震はそれほど被害は大きくなかったようですが、帰ってすぐの事だったので僕はことごとく被災する運命なのかと思いました。

 

 

 

さて日本人の方に大分お馴染みになってきたダイヤモンド・プリンセス号。日本発着のクルーズを始めて今年で5年目のようです。

 

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今回こちらの船で船上の鍼灸師として5回目の契約をいただくことになり働いてきました。

日本発着ということで、以前働いていたディズニーの豪華客船とはまた違った意味での特殊な感じがあり、ダイヤモンド・プリンセスは日本人の方にとってお客さんとしても、またはクルーとして働く可能性も含めて接する機会が多い船だと思うので記憶が新しいうちに思った事を書き留めておきます。

 

 

 

 

 

 

食事について

プリンセスの食事はとても美味しい。ディズニーとひけをとらないと言っていいほど。ただディズニーの時のように僕のポジションではルームサービスを取るということは出来ない。

特に今回特筆すべきはジャパニーズシーズンに滞在したので、日本食を取ることができた。

ちなみに食堂で味噌汁をオーダーするとこんな感じで丁重に提供される

 

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鍼灸師はオフィサーメス(食堂)で食べることができるので最初はオフィサーメスで食べていたけれど、契約が4ヶ月を超え、オーストラリア、ニュージーランドシーズンも終盤に差し掛かって来た頃からしんどくなって全くオフィサーメスに行かなくなった。

というのもスパから物理的に真逆の位置にあるオフィサーメスはとても遠く、往復の時間だけで10分弱とられる(12万トン級の船は大きい)。

シーデイだとお昼休みをとらず、その分患者さんを診ることも多かったので結果全然オフィサーメスに行かなくなった。

食事に関しては今回のコントラクトで大きな発見があった。自分は20代ほとんどひとり暮らしだったこともあって食事なんて何でも良くて全く気にならないし、むしろタダで食べられるだけでそれだけで幸せと思っていたが、やはり日本食は美味しいし、テンション上がるし、元気が出る。

またオフィサーメスにお箸が常設されているのも後にも、先にもこの船くらいだろう。

 

 

 

 

 

クルーメンバー(仕事の同僚)について

まず最初あまりの日本人のクルーの多さに驚いた。あちこちで日本語が飛び交っていて、今まで船に日本人なんていても数人か、はたまた自分一人しかいないこともあったがこの船では日本人が市民権を得ている。

聞いた話によれば100人くらいの日本人が働いているそうだ。

そして近いところでは一緒の部署で働くスパの同僚も日本人の女の子達だ。船ではいつも完全に外国人のノリでハグや、ボディタッチをしまくっている自分だったがこのコントラクトでは全く出来なかった。

むやみにするとHR(船の人間関係のトラブルを解決する部署)に行ってセクハラという風に訴えられかねない。日本人のみんなも当たり前だけど敬語で話しかけてくるし、なんだかとても不思議な感じがした。

でもマネージャーの言ったことや、船のセーフティーオフィサーの言ったことで微妙にわからない英語のニュアンスの話を日本人同士だと日本語で確認できることは嬉しかった。

20人弱いるスパメンバーの中で一番多い時で10人弱、少ない時で自分含め3,4人が日本人だった。

マッサージセラピストたちも含め、ダイヤモンド・プリンセスのスパはかなり忙しい部類に入ると思う。

ディズニークルーズで働いていた時のスパはかなり忙しく、僕よりも忙しそうなマッサージセラピストがいた。

それほどじゃないとしても、色んな船をみてきた中でダイヤのセラピストは時期にもよるが忙しい部類に間違いなく入る。

スパのセラピストはお客さんがいないとプロモーションといって宣伝(ビラを配ったり)に行かないといけないので、忙しいほうがもちろん良い。

 

あと大きい点は他の部署にも日本人がいることだ。今までのコントラクトではあまりスパメンバー以外と話すことが無かったけど、今回は日本人ということもあって他の部署で働いている人の話を結構聞くことが出来て、どういうシフトで働いているのかとか、お給料、この船の仕事を得た経緯等、色々聞けて面白かった。

 

 

 

 

 

仕事について

よく船乗り鍼灸師の間で

日本シーズンは暇。全然お客さんこないよ。

って聞いていたけれど結果全然そんなこと無かった。

僕の治療院の売上で言うとコンスタントにずっと忙しく大体1週間で7,800ドル(7,80万円)、一ヶ月で30,000から35,000ドル(300から350万円)くらいの売上があった。

これくらいあれば会社もとやかく言ってこないので自分の好きなように休みを組んだり、仕事をやらせてもらえる。

今回のコントラクトは僕の治療室がスパと少し離れたところにあるという環境も相まって、ほとんど全体ミーティングにも参加しなかった。

スパにいる時はほとんど患者さんを同時並行で二人治療していた。全体的にストレスも無いので気持ちよく仕事が出来た。

日本人の患者さんと外国人の患者さんを交互に治療してて気づいたことは、日本人の患者さんのほうが多く話してくれて、会話が続くこと。

恥ずかしながらもう船に乗って結構経つのだけれど、英語を話しながら治療に集中することは今でも難しい。日本語のようにネイティブな言語だと会話をBGMで流しているような感覚で会話をしながら治療に集中できるが、英語だとそれがまだ出来ない。

なのでどうしても外国人に患者さんと接する時は問診や理学所見を取るときに一気に話して、いざ鍼をいうつというタイミングになると静かになってしまう。

これは前に話した治療について

muranak.hatenablog.com

 

治療者と術者の関係性をまず構築することにこれからも取り組んでいくなら、克服しなければならない課題だ。

 

 

 

寄港地について

今回の契約では10月末に乗船し、6月半ばで下船するまで11月末〜4月頭までオーストラリア、ニュージーランド。そして乗船すぐと、4月頭に日本へ帰ってきてからは主に日本を起点として韓国、台湾、そして東南アジアを回っていた。

オーストラリアのポートにもっと停泊するのかと期待していたが、実際メルボルンとダーウィン、そしてタスマニアのホバート以外はほとんどニュージーランドだった。

ニュージーランドは僕の周りにいる友人の中でも評判の良い国で、中には船を降りてニュージーランドで働いている友人もいるが、個人的にはそんなに心惹かれなかった。

鍼灸の仕事があるかは別としてもっとごちゃごちゃした東南アジアのタイや、ベトナム。もしくは結局日本に将来住みたい。

僕は以前述べたように寄港地としてはやはりアイスランドが大好きだ。冬のアイスランドには行ったことがないし、寒さのせいで僕の副鼻腔炎が悪化することをさておいてもアイスランドの自然は素晴らしかった。

 

muranak.hatenablog.com

 

今回の契約で個人的に一番楽しかったのはベトナムのナトランで、ここで食べた生春巻き的な何かはとても美味しくて安く、僕の中で松屋の牛丼のコストパフォーマンスを抜いて、この世界に存在するもののコスパランキング1位に認定された。

 

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日本シーズンも思ったより楽しめた。

金沢などかねてから行きたいと思っていたところに行けたのは言うまでもなく良かったが、逆に自分で計画を立ててプライベートでは絶対行かないような境港(鳥取)など行ってみると、すごい街全体が豪華客船で街おこしを頑張っていて感銘を受けた。

あと日本シーズンはご飯が美味しい。

オーストラリアやニュージーなど外国のポートの時はオフでも船で昼ごはんを食べて(そうすると無料なので)、出かけることも多かったが、日本シーズンだと高知のカツオのたたき、金沢のお寿司、北海道のラーメン、鹿児島の黒豚。そういったものにはあらがうことが出来ず、随分とお昼ご飯にお金を散財してしまった。

 

 

 

まとめ

結果日本発着のあるダイヤモンドで働いて良かったなーって心から思う。

ディズニーマジックに次ぐ思い出のある船になった。

 

自分がまだ経験の浅い1stコントラクト、2ndコントラクトの頃、豪華客船で働く事は自分にとって海外で外国人と、英語を使って働く始めての経験だった。

しんどいと思いつつも一体何がストレスなのかわからず闇雲に、がむしゃらに働いていた。

今回の契約は豪華客船の仕事にも慣れてきた良い頃に日本シーズンの船に乗せてもらい、さっき患者さんのところで触れたように日本人や外国人のお客さんと交互に触れる中で

“こういうところが自分には足りないな”

 とか

 “こういうところを自分はストレスに感じてるんだな”

 とか

結構クリアに見えてきた気がした。

例えば英語で思ったようにコミュニケーション出来ないという問題を抱えていた場合、船の中で何かうまくいかないことやストレスを抱えると全てそれのせいにしてしまいがちだけれど、今回のように日本人もいるような環境で働くと

 

なんや英語とか言語の問題じゃないやん。日本人相手でもこれは自分にとってストレスなのか。

 

というふうに明確になっていき自分にとって多くの発見があった契約になった。

 

別にネガティブキャンペーンをするわけじゃないけれど、豪華客船の仕事は結構きつい。

1日も全日の休みの無かった8ヶ月弱、ずっと休まず働き続けられるような屈強な体力。

閉鎖された人間関係や、環境の中で課されるノルマに負けない強靭な精神力。

 

引退したプロ野球選手がずっと元プロ野球選手っていうカテゴリで片付けられるように、もしこの豪華客船での仕事を終えた時、元豪華客船の鍼灸師っていう風にカテゴライズされて、あの時は辛かったけど楽しかったなーって振り返ってばかりいる自分は嫌なので、とりあえず今のところは野球の山本昌選手、サッカーでいうキングカズ選手のように長く豪華客船でプレイできるようなそんな体力作りやメンタルマネジメントを出来るよう今後も続けていきます。

 

 

 

この記事を書いている今ごろ、ダイヤは関門海峡を抜けて釜山にむかっている最中です。8ヶ月も苦楽を共にした場所なので、船を離れても少しの間はみんなが今どこにいて何してるのかなーとか気になります。

なんだか別れた彼女の事を思ってるみたいで嫌なのですが多分これは少しの間続きます。

次はダイヤモンド・プリンセスよりまた一回り大きい17万トン級の船に乗船し、オーストラリア、ニュージーランド辺りに行く予定です。

もちろん豪華客船以上に自分がワクワク出来て輝ける場所が見つかれば、その時が引退の時だとも思っています。

 

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